- 検査の事前説明
最初に検査内容・準備しておくことの説明をします。当院ではまず、医師が検査の目的・当日の流れなどおおまかな説明を行い、その後、看護師が準備や細かい説明を行って患者様の質問や不安にお答え致します。
痛みや・怖さを心配している患者様も多いので、特に看護師が丁寧に相談に乗ります。また内視鏡検査に先立ち、全身状態の把握や感染症を確認するため血液検査を行います。
当クリニック4つの特徴の一つ「大腸カメラ」のお話です。
大腸癌は増加しており、女性では癌の死亡率第1位となっています。
当クリニックでは特に大腸カメラに力を注ぎ、「おなかの専門医」として「大腸癌の早期発見を使命」としてゆきます。
癌の他にも、過敏性腸症候群、感染性腸炎、大腸憩室症、潰瘍性大腸炎など、大腸の病気はたくさんあります。おなかの気になる症状がある方はご相談ください。
当院では「正確な診断」、「苦痛の少ない検査」を目指して以下のような工夫をしています。
※下剤が苦手な方は、「下剤を飲まなくてよい大腸カメラ」も相談可能です。
- 鎮静剤(眠くなる注射)の使用: うとうとしている間に検査が終わります。
- 二酸化炭素で腸を膨らませる: 空気に比べて検査後のお腹の張りが少ないです。
- 最新機器の導入:狭帯域光での観察、拡大視、そして硬度可変式の最新カメラを使用し、より正確で苦痛の少ない検査を目指しています。
- ていねいなカメラ操作
- 2リットル程の下剤の内服が苦手な方は、その下剤を内服しないで検査を受ける方法もございますのでご相談ください。
こんな症状の方は、大腸カメラをおすすめします
便潜血陽性、食欲不振、お腹の膨満感、腹痛、体重減少、便が細くなった、便に血が混じる、下血、便秘、下痢、便の色がおかしい、おならが臭い など
がんの早期発見に繋がる大腸内視鏡検査
大腸がんは、日本国内で男女ともに罹患者の多い疾患の一つです。しかし、大腸がんの早期発見に役立つとされる内視鏡検査の受診率は、胃の内視鏡検査に比べていまだにかなり低いともいわれております。
恥ずかしいや痛そうといったイメージがまだ強く残っております。しかし、内視鏡検査を受けて早期に発見することができれば、早期の治療に繋がります。また、がんになる可能性の高いポリープも、大きさや箇所によっては検査時に切除することが可能となりますので、内視鏡検査のメリットは非常に大きいです。
大腸内視鏡検査でわかること
検査の最大の目的は、大腸がんがあるかどうか、がん化する可能性が高いポリープがあるかどうかになり、その他・過敏性腸症候群・感染性腸炎・大腸憩室症・食中毒・若い方の潰瘍性大腸炎などの診断に役立ち、また、腸の血の巡りが悪くなる虚血性腸炎という病気も検査でわかります。
また特に症状が出ていなくても、40代以上の方・ご両親や兄弟に大腸がんの方がいるなど家族歴のある方については、定期的に検査を受けることをお勧め致します。
検査で、感染症にかかるのか
内視鏡検査では、消化管へ内視鏡ファイバーを挿入することから、ウイルス・細菌などの感染にも十分注意をする必要があります。
当院では、消化器内視鏡学会の推奨する方法に準じて、全検査1件終了ごとに内視鏡ファイバーや処置具の洗浄、消毒を厳格に行っております。
また、カメラの部品・組織の生検に用いる道具・ポリープの採取に用いる道具など血や組織がつく処置具については、可能な限り使い捨てにして感染を防いでいます。感染対策・安全管理については万全の体制を心がけておりますので、安心して受診して頂けます。
検査にかかる時間や費用の目安
大腸の検査の場合、実際に内視鏡が体内に入っている時間は約10〜15分程です。ポリープなどが見つかり、除去や止血をすると、1つにつき約5分程度かかります。内視鏡検査そのものには30分〜1時間程度かかると考えてください。検査前に下剤を飲んで腸内をきれいにする前処置の時間も必要ですし、検査後は30分ほど休んでいただきますので、前後の時間は余裕を持ってご来院くださいませ。
当院は土曜日も診療おりますので、平日はお仕事という方にもぜひ受診をして頂きたいです。検査費用は、多くの場合は保険が適用されますが、観察だけか組織を採取して調べる生検を行うか、ポリープを除去するかによっても変わってきます。ご不明点はお気軽にお問い合わせくださいませ。
治療の流れ
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- 専用待合室で下剤服用
検査当日は、受付の後、トイレを備えた専用待合室で検査着に着替え、下剤を飲んで頂きます。下剤服用後、次第に液体のような便になっていき、2時間ほどで腸内がきれいになります。
自宅で下剤を飲むこともできます。その場合は、看護師が便の状態を確認致します。当院では高齢の方や、自宅が遠い患者様の場合は院内で服用頂くケースが多いです。下剤服用中は、専用待合室でテレビを見ながら待つことができます。
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- 鎮静剤注射後、内視鏡検査開始
検査台に横になって頂き、苦痛や負担を緩和するために鎮静剤を注射してから検査を開始致します。実際に内視鏡が腸内に入っている時間は15〜20分程です。
鎮静剤の作用は個人差があり、検査中まったく覚えていない方もいれば、うとうとした状態でうっすら覚えている方もいらっしゃいます。当院では、内視鏡検査専用のパンツを用意しておりますので、女性の方でも安心して診療できます。
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- リカバリールームで休憩
内視鏡検査が終わりましたら、リカバリールームで30分程度休憩します。気分が悪い時や変調がある場合は、すぐに医師や看護師にお伝えください。
眠気やふらつきがなくなったことを確認してから着替えて頂きます。当院では、検査の終わった方を見守ることができるようにするため、リカバリールームが診察室から見渡せるようにつくられております。
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- 検査画像を見ながら、検査結果を聞く
当院では、検査当日に、明らかな異常が認められたか・治療は必要かなど、おおまかな結果と今後の見通しを患者様にお伝えいたします。多くの場合は、生検の結果が出る約2週間後に最終的な検査結果の説明を行います。
迅速な治療が必要な異常が見つかった場合には、検査後すぐに専門医療機関にご紹介致します。ポリープなどもなく、異常がない場合は、3年後に再度検査を受けていただけるようご案内致します。
- 予約制です。検査に先立ち、全身状態の把握や感染症を確認するために血液検査やレントゲン検査などを行います。
- 検査前の食事や下剤の服用に関して注意点があります。大切なことですので必ず説明を聞き、理解した上で検査を受けてください。
- ポリープ切除術を行うことがあります。
- 専門的な検査や治療が必要な時は専門機関へ紹介します。
- 胃カメラと同時の検査をおすすめします。
ドクターからのメッセージ
私は、外科医師として病状の進んだ患者さんを多く診療した経験から、大腸の内視鏡検査を普及させ、がんなどの病気を早期発見し、命を救いたいと考えて開業しました。いざ検査となると、「もし悪いところが見つかったらどうしよう?」など、病気への不安や恐怖心から尻込みしてしまう方も多いようです。
当院では、できるだけ患者さんの痛みや負担が少ないよう、またプライバシーにも配慮して、安心して検査を受けられるように工夫しています。最近、食事や生活習慣の変化も関連し、若い方にも大腸がんは増えています。
大腸がんの何よりの治療は、早期発見することです。不安が少しでもある方は、ぜひ検査を受けていただきたいと願っています。